以下は、「地価が下がる、住民を守れ… 障害者施設に「差別をぶつける街」を歩く」の記事からの引用です。
「地域住民の安全を守れ」
「子どもたちの安全を守れ」
庭付き一戸建ての家々が建ち並ぶ横浜市都筑区の住宅街。その一角に、こう書かれた黄色い幟旗が立ち並ぶようになって、もう1年以上になる。
この幟旗は、同地に建設された精神障害者向けグループホームに反対する住民が立てたものだ。障害者をまるで犯罪者か凶暴な獣でもあるかのように危険視する、「ヘイト幟旗」と言う他ない。
私は(都築区民ではありませんが)横浜市民として、そして、精神科に今でも通院する患者として、この記事の内容をとても他人事とか、対岸の火事で済まされるとは思えません。
もともと、日本の精神科医療は先進国のそれに比べて大幅に遅れていると思っていましたが、遅れているのはそれだけではありません。精神科の疾病や患者に対する国民の理解も遅れています。
「うつ病はなまけとか甘えにすぎない」、「精神疾患の人は他人に危害を加えるおそれの高い人たち」など、精神疾患に関する差別・偏見は枚挙にいとまがありません。
精神疾患に限りませんが、特定の病気や疾患をもった人を差別する人たちは、明日は我が身ということを忘れています。例えば、うつ病は誰でも発症する可能性があります。原因もブラックな職場で発症することもあれば、産後うつもあります。加齢が原因でうつになることもあります。
差別・偏見という形で知識を得て、当事者を苦しめる行動をとるのではなく、「自分もなるかもしれないもの」「身近な誰かがなるかもしれないもの」として、正しい情報で知識を得てほしいです。
生きづらさJapan